自動車買取かそれとも下取りか、実際のところどうなの?

買取も下取りも自動車を売ることに違いはありません。

車を買い替える時に「何となく下取りに・・」という流れで下取りを選んでいるケースも多いでしょう。

しかし現在、中古車市場の変化によって自動車の買取事情が大きく様変わりしています。何となく下取りに出すと大損してしまうかもしれません。

では、下取りと買取では具体的にどんな違いがあるのか見ていきましょう。

 

国内向け中古車市場から海外市場へ

 

国内向け中古車市場

中古車市場は、もともと国内での中古車販売が主流でした。買取価格を査定する時、その車が国内で中古車としていくらで販売できるのかが重要な決め手となりました。

新車新古車3年落ち5年落ちという言葉もよく聞かれます。年式の新しさや使用年数が価格査定の重要な要素で、1回目の車検(3年)2回目の車検(5年)の時に車の買い替え需要が多いことからよく言われる言葉です。

一般的に、国内販売の場合は5年落ち以下になると価値が大きく低下します。

また、車種の人気・不人気によっても価格が大きく変わりますし、10年以上の車になると、よほどの人気車種でない限り値段が付かないことがほとんどです。

 

海外向け中古車市場

これに対して、現在は海外への輸出が大きな中古車市場を形成していて、海外向け自動車買取専門の企業まで存在するほどです。

海外では”日本製の自動車であること”に大きな価値があります。

5年落ち以上、例えば10年や11年使用した自動車であっても、それなりの査定額で買い取ってもらえるケースが多いです。

「こんなに古い車には値段はつかないだろう」と思っていても、いざ買取査定に出してみたら想像もつかない金額になる、なんてことも珍しくありません。

輸出専門の買取業者の場合、新興国への輸出が主な販売ルートのため、国内向け業者とは需要の在り方がそもそも違います。

 

査定額からみた下取りと買い取り

ディーラーでの下取り査定

一般的な中古車市場価値は、その時々の人気に左右されがちです。

しかし、下取りの査定額は一定の方法で定められます。

多くの場合、各ディーラーで査定基準となる価格表が設定されており、メーカー、年式などから基準の価格が決まります。そこから車の故障個所やダメージを受けている部分などを減額した金額が査定額となります。

ただし下取り額というのは、新たに車を購入する際の値引きの意味合いも含まれるため、交渉次第では少し高く見積もってもらえる場合もあります。

どこまでが下取り価格でどこまでが値引きなのかはっきりとしない側面があるため、より慎重にいきたい方や損をしたくない方は買取査定を試してみて、車を売って新車を買うパターンと、下取りに出して新車を買うパターンのどちらが得か、比較してみると良いでしょう。

 

買取査定

自動車買取は、再販ルートとしてどのような販売ルートに売ることができるのか、それによって車の価値や価格は大きく変わります。

国内販売なら新しい年式で人気車種の人気カラーほど買取価格が高くなり、あまり年式の古い車や不人気車種だと値が付かない場合もあります。

しかし海外輸出の場合は、10年以上経過した旧式でも、故障して動かない状態の車でも買取価格がつくケースが多いため、確認せずに諦めてしまうのは損です。

買取業者によって金額が違いますので、できるだけ多くの業者に査定を依頼するとよいでしょう。

 

下取りと買取、どちらがいいの?

下取り、買取にはそれぞれメリットとデメリットがあります。

査定額だけを見れば買取の方が高額になりやすいのは確かです。しかし、それは複数の業者に見積もりを出してもらった上で、一番高額の業者に売った場合です。つまり手間を惜しまず積極的に動いた結果得られる査定額ということになります。

下取りの場合は、そこそこの査定額であまり手間をかけずに売買ができるメリットがあります。

査定対象外の古い年式でも、購入する新車の値引き数万円分として考慮してくれる場合も考えられ、実質の値引きの要素も含まれます。

しかし、買取査定で思わぬ金額が出たらどうでしょうか。それが下取り金額よりもずっと高額な買取金額だとしたら。

まずは複数社に買取査定を依頼してみて、「買取」と「下取り」はどちらが得になるのか、比較するのが最も堅実な選択と言えるのではないでしょうか。

 

自動車買取での注意事項

 

必要書類をそろえておく

自賠責保険証明書、自動車納税証明書、自動車検査証、印鑑登録証明書2通、リサイクル券

これらの書類は下取りでも買取でも必要となります。特に自動車税納税証明書は書類としては小さく紛失しやすいので注意しましょう。

 

自動車税の還付は受けられるの?

自動車税の還付というのは、自動車が抹消登録された時に行われるものです。

実は、私たちが車を売却した後というのは、抹消登録されるケースとされないケースがあり、後者の場合は自動車税の還付は行われません。

しかし、売買契約毎に還付があったりなかったりでは分かりづらいなどの理由から、車売却の際はすべて還付があると仮定して、その相当額を買取額に上乗せするのが慣例になっています。

そのため車を売却する際は、還付金相当額が買取価格に上乗せされているか、しっかりと確認するようにしましょう。

 

自賠責保険と任意保険について

私たちは通常、車検時に自賠責保険料を支払っていますが、残った期間の分は返金されますので手続きを忘れないようにしましょう。

ただし、買取業者側で手続きをしてくれる場合が多いので、これも自動車税の還付金相当額と同様に確認しておきましょう。

任意保険はほとんどの場合、自分で解約または契約車両の変更手続きをすることになります。

 

個人情報について

気になるがカーナビ、ドライブレコーダー内のデータですが、車を引き渡す前にデータをしっかりと消去しておきましょう。

 

慣れると簡単な自動車買取

今までカーディーラーで車を購入し、下取りをされていた方からすると、初めての買取に少々不安があるかもしれません。

ですが買取は基本的に、ほとんどの手続きを業者がやってくれますので、難しい手続き等は一切ありません。

まずは複数の買取業者で見積もりをとってみてはいかがでしょうか。

 

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